春の大雪とサンショウウオ

一昨日の夜から昨日の朝にかけて春の大雪が降りました。本日4月1日は
冷え込みが厳しく最低気温は零下7度まで下りました。

管理事務所では降雪量が15センチを記録していますが、湿った雪が重たく
樹木にかぶさっています。


春の雪は湿気を含み重さがあるため、樹木にかぶさると枝が折れることもあります。


道路では除雪作業を進めています。


桜見山幹線の様子です。蓼科山も雪景色に戻りました。


雪の中を散策していると桔梗ヶ丘の小川に小さな生き物を発見。
覗いてみるとサンショウウオです。大きさは4センチくらいです。

日本には小型サンショウウオが19種おり、見分け方は難しいとされています。
分布状況から「クロサンショウウオ」ではないかと思われます。

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撮影後、小川に戻すと冷たい雪解け水の中でしたが、とても元気で泳ぎまわっていました。

上川の白鳥

諏訪湖に流れ込む「上川」にシベリアから白鳥(コハクチョウ)が飛来する
観察スポットがあります。
場所は諏訪インタ-の近く、通称上川通勤バイパス沿いの河川敷です。


白鳥が初めて上川に飛来したのは今から16年前です。
今冬は数が少ないようですが、過去には最高で600羽の白鳥が飛来
したとのことです。


観察スポットは整備され、管理小屋では焼き芋なども販売しており多数の
車が駐車できるようになっています。


「上川白鳥の会」の方々が管理される小屋から餌の食パンを買って川に
投げると白鳥と鴨がすごい勢いでパンに集まり争奪戦が始まります。


6年前から白鳥を見守り続けている「上川白鳥の会」会長の塩澤さんです。
保護活動は全てボランティアで運営されています。


昨年11月に飛来した白鳥もそろそろ北へ帰る準備を始めています。
昨冬は比較的暖かかったので2月26日に飛び立ってしまいましたが
今冬は寒さが厳しいのでもうしばらく上川にいるかもしれません。

白鳥の北帰行のコースはここ上川から松本の犀川⇒新潟⇒青森⇒
北海道⇒シベリアのルートです。


不思議なことに白鳥が北帰行する時には必ず上空を3回旋空するとのことです。
今年の北帰行前に一度見学に行かれてみてはいかがでしょうか?

雪の上に残った野生動物の足跡

ビレッジの別荘地内にはたくさんの野生動物が生息
しています。
しかし野生動物の多くは夜行性のため昼間はめった
に出会うことはできません。
雪の降った後は野生動物たちの足跡が残ります。
雪の上に残った足あとから、動物の種類を探って
みましょう。

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ウサギの足跡(しゃくなげ平)

ウサギの足跡は一番わかりやすい足跡です。
横に並んでいる二つの足跡が後ろ足、縦の二つが前足です。
うさぎは前足をついたあと後足を広げて前に出るため後足の
足跡が前につきます。
ビレッジの別荘地内のうさぎは年々減少しています。??

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ホンドリスの足跡(朝日ヶ丘)

可愛らしい爪あとが残っていました。
ウサギの足跡に比べるとひと回り小さく、前足と後足の
足跡が並んで残っています。

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ニホンジカの足跡(しゃくなげ平)

ヒズメが二つあるのでシカの足跡もわかりやすい足跡です。
体重が重いので雪の中に食い込んでいます。
シカは近年増加傾向にあり昼間でも比較的簡単に見かけ
ることが出来ます。

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キツネの足跡(白樺平)

キツネの足跡はほぼ一直線に続いており、シカと比べると
歩幅が短いのが特徴です。
ビレッジの別荘地内では近年キツネが増えてきています。

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テンの足跡(桜見山)

両足を揃えるのが特徴で、テンは見かけることが難しい
動物で、写真はテンと思われますが、イタチも同じ歩行
なので見分けることは困難です。
地元猟師の方に伺ったところ、「この付近ならテンでし
ょう」とのことでした。

ビレッジの別荘地内にはご紹介した他にも様々な
動物が生息しています。
足跡の観察も冬の風物詩としてお楽しみください。

不思議なサンダル?

ビレッジ内の敷地を走っていると時々、道路の真ん中にサンダルスリッパが転がっている風景を目にします。
通行中、誰かが落としたものでしょうか?
ご存知の方も多いでしょうが・・・・・

そうです。犯人はキツネ君です。

彼らは山荘の周りでサンダル、スリッパを見つけると、くわえて持ち去ってしまうと聞きます。
食べ物でもないのに・・・
彼らの遊び道具なのでしょうか?

そして、なぜか盗まれたサンダル達は「道路」に置かれているのです。

それにしても「これって本当にキツネ君の仕業なのでしょうか?」
私も、この目で実際に見たことはありません。(皆様はありますか?)
少し疑いの気持ちで管理事務所の高野さんに訊ねると、
「それじゃ、キツネの巣穴を案内しようか?」と誘われ好奇心旺盛な私は「お願いします!」と即答。

これがキツネ君の巣穴です。
ビレッジ敷地内の標高1550mくらいのところにありました。
石垣のように積み重ねられた岩穴が彼らの住処です。
周りには複数の岩穴があって、中でトンネルのようにつながっているようにも見えます。

どうやらこの場所はファミリーで生活しているのかも?
さらに巣穴の奥を覗いてみると・・・・

あれ?・・何と??

?サンダルスリッパが並べられているではありませんか!
巣穴の入口から奥まで、まるでオブジェのように飾られているかに見えます。
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そういえば最近、子供に読んだ絵本を思い出しました。
ポカポカホテル(作:松岡 節 絵:いもと ようこ)という絵本です。
物語はママのスリッパをくわえて走るキツネを「ちょっとまて~」と追いかけて、トンネルを抜けると、そこは小さな動物たちが冬ごもりする「ポカポカホテル」。
とても不思議なホテルのお話です。

できることなら、彼らの会話を聞いてみたいものです・・・・・

( by アトム )

ヤマネ親子の引越し

蒸し暑い日が続いていますが、こんな時でも蓼科の木陰に入ると涼しい風に包まれ、汗も乾いてしまいます。

さて、本日リフォーム担当の炭屋さんから声がかかり、「ヤマネが別荘にいるので見てもらいたい」との依頼があったので同行しました。

場所は朝日ヶ丘のI様の山荘です。
山荘に到着し、天然記念物の「ヤマネ」を見つけました。

◆◇ ヤマネ ◇◆
ヤマネは、体長約8cm・体重18gほどの大きさで、夜行性・冬眠をするのが特徴の哺乳類。本州・四国・九州にのみ生息する一属一種の日本固有種です。また、国の天然記念物で環境庁による「日本版レッドデータブック」では希少種に指定されています。

不思議なことにヤマネは我々(人間)を見てもまったく逃げる気配がありません。

近くに4匹の生まれたばかりの赤ちゃんがいるではないですか!

赤ちゃんヤマネを箱に移してしばらく様子を見ているとお母さんヤマネが箱に入ってきました。
このチャンスに親子で捕獲に成功!

オーナーのご夫妻もヤマネのことをご存じなかったようで、
「ヤマネは天然記念物でとても貴重な動物です」と説明させていただくと、
「こんなにかわいくて、珍しい動物だとは知りませんでした。是非保護してください。」とご理解をいただき、暖かく見守っていただきました。

ヤマネやヒメネズミは親指の大きさでも穴があれば山荘に営巣する可能性があります。

<ヒメネズミ>
日本に生息する森林性のネズミの中では最も小さく、
頭からお尻まで10cm以下. 身長と同じくらいの長さのしっぽを上手に使って木に登り、樹上に巣を作るものもいる。
ヒメネズミとヤマネの違いは尻尾を見ると良く分かります。

ダンボールにヤマネ親子を慎重に移して、「さて、どうするか?」
炭屋さんと相談です。「誰か引き取ることはできないか?」「自然に帰すことはできないか?」

心配そうに子供を見守るお母さんヤマネ

管理事務所に持ち帰り、インターネットでヤマネについて調べていきました。
すると山梨県北杜市にある「やまねミュージアム」に辿りつき、担当の饗場さんにアドバイスをいただくことができました。
「ヤマネを親子で捕まえることができれば、自然に戻すことができる」とのこと
アドバイスに従い、外敵に襲われにくい場所に巣箱を作って自然の中に
戻してあげることにしました。

キープ・ネイチャーセンター「やまねミュージアム」

財団法人キープ協会 やまねミュージアム
〒407-0311 山梨県北杜市高根町清里3545
TEL/FAX 0551-48-3577

早速、場所を探して巣箱を設置。雨が降っても水が抜けるよう底上げし、ビニールで覆い、
落ち葉をかけて自然に近い状態にします。お母さんが出入りできる小さな穴を開けて完成。
「ヤマネ親子の引越し」は無事終わりました。
この巣の中で子供達が元気に育つことを祈るのみです。

今回は駆除ではなく、無事に保護することができ、スタッフの一員として喜んでおります。
しかし、全てがこのようなケースとは限りません。
姿を見なければネズミとヤマネの区別は難しく、屋根裏などに住み着いて
深夜に音を立てて悪さをすることもあります。
「人間と野生動物との共存」は大変に難しいテーマです。
最後にオーナーのIご夫妻には最後まで暖かく見守っていただき、
この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 

「蜂の巣」駆除に出かけました。

今日の蓼科は夏らしく快晴です。
数日前から、本当に夏らしくなりました。

さて、今回は「蜂の巣駆除にでかけるぞ!」と蓼科ビレッジの蜂駆除名人、湯田坂さん、上原さんから声がかかり、早速現場に同行しました。
山荘で蜂の巣が作られるのは主に戸袋、軒天、キツツキの空けた穴など様々です。
今年の蜂情報ですが、一昨年の大量発生に比べ、どうやら全体的に少ないとのことです。

一番目は、くまのプーさんも大好物、「ミツバチ」の駆除です。

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現場へ到着すると、戸袋の隙間から無数の日本ミツバチが音を立てて活動していました。
掃除機で吸い込みながら、慎重に戸袋を開放し巣の撤去に入ります。

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戸袋を空けると物凄い数の日本ミツバチが集合していました。
(凄まじいミツバチの威嚇音、 写真を撮りながら慌てふためく私・・・・・(@_@) )

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さすがに名人達は落着いて黙々と作業を進めていきます。
後処理を含め、特にミツバチの駆除は時間がかかり、作業は一日仕事です。

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時間をかけて全ての巣を撤去しました。
ご覧のように巣からは濃厚な蜂蜜が溢れ出しています。
( 採りたての蜂蜜は感動の美味しさでした。(T_T) )

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2番目は「アシナガバチ」の駆除です。
おわんをふせたような半球状で、下から六角形のさなぎの部屋が多数見えます。
ベランダと窓の間に巣を作っていたので、出入りする時に危険です。
殺虫剤で処理し、再び巣が作られないように処置します。

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3番目は「キイロスズメバチ」です。
危険な蜂なので特に慎重に作業を進めます。

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今回は発見が早く、巣はまだ小型の物でした。
無事に駆除成功です。

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オーナーの皆様が山荘を使用の際、戸袋で蜂に刺されるケースが一番
多いとのことで、ベテランの湯田坂さんに対処方法を聞いて見ました。

◆◇戸袋の蜂の巣発見方法◆◇
山荘に到着の際、戸袋に蜂の巣があるかどうかのチェックは写真のように戸袋を長い棒で叩いてみる。
その際、巣は大抵上部に作られていることが多く、振動を与えると戸袋から出てくるので、巣があるかどうか分かります。

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※注意 : 距離を取って穴の正面に立たないこと。蜂が確認できたら速やかに移動してください。)
蜂の巣が発見されたら速やかに管理事務所にご連絡下さい。

◆◇戸袋の蜂の巣予防方法◆◇
薬局で販売されているスミチオン粉剤という防虫剤を購入します。
スミチオン粉剤を戸袋の中に振り掛けておきます。全ての戸袋に撒きましょう。
その年は蜂が巣を作ることができません。山荘に到着したら処置しておくと予防になります。

( by アトム )